岡野の化学でイオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について学習したので、
これらが関係する特許を調たところ、「半導体ヘテロ接合材料およびその製造方法」というタイトルの特許明細書で電子親和力と電気陰性度が要約部分に使われていたので読んでみました。
ですが、わからない言葉だらけです。
とりあえず明細書の図と、それぞれの層についての対応する説明を色分けしてノートに書いてみました。
一番下に基板があって、その上にp型半導体層、その上に目標材料層があり、全体を半導体ヘテロ接合材料と呼んでいるようです。
ヘテロ接合とは
半導体においてヘテロ接合とは異なる材料同士を接合することを指します。
異なる半導体同士の接合、としているものもありましたが、金属と半導体の接合、絶縁体と半導体の接合も含めてヘテロ接合という場合もあるようです。
この特許の後ろの方をちょっと読んだところ目標材料層はMgO(絶縁体に分類される)でもいいということが書いてあったので、この特許ではp型半導体層と目標材料層(半導体に限らない)が異なる素材のものであり、それを接合している半導体材料という意味でへトロ接合材料と言っていると思われます。
異なる素材を組み合わせることで、何か新しい機能を付け加えたり、不都合な特性を制御したりするという目的が考えられます。
またこの図を見る限り接着剤などは使われておらず、可逆的な結合でもなさそうなので、何らかの化学結合で2つの層が接合されているのかなと想像しました。
p型半導体を構成する元素があり、目標材料層にはその構成元素より電子親和力の小さい元素が少なくとも1つ使われるという説明があるので、この2つの層を接合する化学結合について考えるときに電子親和力の大きさが関係するということでしょうか。
p型半導体とn型半導体について
そもそもp型半導体が何なのかがわからなかったので調べました。
対になるn型半導体もあるということが分かりました。
まず不純物の入っていない真性半導体が存在します。
シリコンを例に説明します。
半導体の導電性などを制御しやすくする目的で、真性半導体に不純物を加える(ドープする)ことがあります。
このとき、真性半導体の構成元素よりも価電子が少ない元素を加える場合と、価電子が多い元素を加える場合があり、その違いによってn型半導体とp型半導体に分けられます。
n型半導体
シリコンを構成するSiは価電子の数が4です。
それより価電子の多い元素として例えば価電子数が5のPがあります。
SiとPの結合を考えていくと、Pの電子一つが結合に使われずに余ります。
n型半導体に電圧を印加すると、この余った電子が自由電子として移動するため電流が流れます。
負電荷の電子の移動によって電流が流れるため、negativeの頭文字をとってn型半導体と呼ばれます。
また電子を供給する元素(ここでいうとP元素)のことをドナーと言います。
p型半導体
Siより価電子の少ない元素として例えば価電子数が3のBがあります。
SiとBが結合していくと、軌道に電子が入っていない空席状態の部分ができます。この部分を正孔(ホール)と言います。
p型半導体に電圧を印加すると近くの電子がホールに移動してその場所にホールができ、またそこに近くの電子が移動する、ということが繰り返されます。
実際に移動するのは電子ですが、ホールがマイナス極に向かって動いてみえるので、正電荷のように移動するということからpositiveの頭文字をとってp型半導体と呼ばれます。
また電子を受け取る元素(ここでいうとB元素)のことをアクセプタと言います。
特許明細書のp型半導体層の説明に「構成元素の価電子数よりも少ない価電子数を有するアクセプタ元素を有し」と書いてあったのが最初は何のことか全くわかりませんでしたが、p型半導体がどういうものか調べてから読めば、当たり前のことが書いてあるだけだ、と納得できました。
ですが、この特許に電気陰性度と電子親和力がどう関係するのかには全然たどり着かなかったのでまた続きをもう少し読んでみます。
5/25(土)学習時間:10.75H
・岡野の化学(91)~(92)
・n型半導体とp型半導体の仕組みについて
・バンドギャップと導電性の違いについて
課題)
・半導体ヘテロ接合材料に関する特許明細書の続きを読む
その他
・4647 速度と品質と持続力
取り上げていただきありがとうございます。いつ頃何をやるか、頭の中にぼんやりとあるだけだったので今日中にガントチャートを作成して見えるところに貼ります。
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