岡野の化学でデンプンについて学習したのでヨウ素デンプン反応について調べたところ、
ヨウ素デンプン反応はデンプンのらせん状の構造がヨウ素を「吸着」することにより起こる、ということでした。
「吸着」という言葉は以前にも界面活性剤が界面に吸着するという文脈で出てきましたが、きちんと意味を調べられていませんでした。
そこで調べてみると、似たような言葉の「吸収」との違いを見落としていたことに気づいたので整理します。
吸収と吸着
吸収と吸着はどちらも2つの物質の間で起こる現象ですが、作用する範囲が異なります。
以前にある物質について考えるとき「表面」に着目する場合と内部部品の「バルク」について着目する場合があることを知りましたが、吸収と吸着についてもこの考え方が関係します。
吸着(adsorption)はある分子が別の相の表面に付着する現象ですが、
吸収(absorption)は別の相のバルクまで入り込む現象をいいます。
このため、ヨウ素デンプン反応や界面活性剤が界面に並ぶ現象は「吸着」と表現されるのですね。
化学吸着と物理吸着
吸着はさらに化学吸着と物理吸着に分けられます。
両者を区別するものは化学的結合と物理的結合の違いです。
化学吸着の場合は、吸着する分子と吸着される分子の間で共有結合などの化学結合が行われます。
それに対して物理吸着の場合は、ファンデルワールス力や水素結合などの比較的弱い分子間力でくっつきます。
知っているつもりの言葉でも全然理解できていなかったことが分かりました。
実際の特許明細書でこれらの言葉がどのように使われているのかも調べてみます。
5/9(木)学習時間:5.5H
・岡野の化学(66)
・吸着と吸収について
・超分子についての資料をいくつか読んだ
課題)
超分子について追加で調べる
吸着、吸収について特許明細書の中での使われ方を見てみる
その他視聴ビデオ
・2608 分子間力とライフプラン
・3948 蛍光とりん光
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